独自のオルタナティブ・サウンドを展開していたスリーピースバンドバッカナルは、ひとつの音源(アンチネガティブメンタリティ/4曲入/現在絶盤!超名盤!!)を発表後にバンドスタイルを解体、リーダー酒井潤のソロ・ユニットへと変貌を遂げた。そして酒井は福井から京都へと渡り、彼の地にて、現在のバッカナルが放っている“フォークロアな原風景の音像”の断片を闇雲に探った果てに掴むことが出来た。その軌跡がこの『Open Your Eyes』である。
酒井は日本屈指の古都の中での生活・交友を通して、自分の中の確信をより強めていった。それは錯綜の果てなのかもしれないが結果的には上々だった。『Open Your Eyes』で鳴らされている楽曲は、酒井の“原風景の持つ神秘性”への憧憬、そして確信が、なお探っていく模様のドキュメントのようであり、ひとりの青年が“神秘性”そのものへゆるりゆるりと迫ってゆく、もしくは浸かっていく様を描いた私小説のようでもある。現在のバッカナル・スタイルから逸脱したような曲もあるが、この所謂“オルタナティヴ”なフィルターを通したアバンギャルドさは現在のバッカナルにはない、非常に面白い魅力を放っている。文学的ともとれる歌詞はむしろ神秘性の扉を開くためのノブであり、酒井潤の生み出すメロディはフォークロアの七色の道端である。そしてその傍らにはアシッドが生い茂っているかのようで、鮮やかな七色の空の煌めきは、時にギラギラと刺さるように胸に入りこむ。ただ、このアルバムを聴きながら、目を開いた時に見える風景が美しいのであれば、これ幸いである。
名称: | バッカナル『Open Your Eyes』 |
番号: | INVE-35 |
媒体: | ×1枚[紙ジャケ仕様:構造詳細] |
TRACK: | 1. いつまでも空のように 2. SUNDAY ~sunday’s sun mix~ (LIVE at 京都ウーララ/drum:963 from ひみつきち) 3. たからもの(LIVE at 京都ウーララ) 4. 悲しいかげ(LIVE at 京都ウーララ) 5. OPEN YOUR EYES OF MIND (LIVE at 京都ウーララ/drum:ノイfrom LOCOCA) 6. SUNDAY ~twilight mix~ 7. わからない 8. モノクローム |
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